焼山(やけやま)って何だろう

斜面(しゃめん)

斜面(しゃめん)

西斜面(しゃめん)

斜面(しゃめん)

糸魚川市と妙高市の境界(きょうかい)にある焼山(やけやま)(標高2400m)は、フォッサマグナ最北端(ほくたん)に位置する(かつ)火山であり、気象庁(きしょうちょう)によって24時間体制(たいせい)観測(かんそく)が行われている、日本列島でも危険(きけん)な活火山です。秋田県にも焼山という活火山があり、混同されないために、新潟焼山、秋田焼山とそれぞれ呼んで区別することがあります。
焼山は、約3000年前(縄文(じょうもん)時代)に誕生(たんじょう)した非常に若い火山であり、過去(かこ)大噴火(だいふんか)では、火砕流(かさいりゅう)が日本海まで到達(とうたつ)しています。このマグマ噴火(大噴火)は100年~400年間隔(かんかく)で起こっており、現在は、最終のマグマ噴火(1773年、江戸(えど)時代の安永(あんえい)年間)からおよそ250年が経過(けいか)しています。マグマ噴火とマグマ噴火の間には、10年~数十年間隔で水蒸気(すいじょうき)噴火が起こっています。1974年の水蒸気噴火では、登山中の学生3名が犠牲(ぎせい)になっています。
焼山(やけやま)の火山防災(ぼうさい)は、糸魚川(いといがわ)市が取り組む最重要の課題です。

焼山(やけやま)のマグマ噴火(ふんか)

マグマ噴火の(さい)には、溶岩(ようがん)火砕流(かさいりゅう)噴石(ふんせき)、火山泥流(でいりゅう)土石流(どせきりゅう)などが発生しています。このうちの溶岩や火砕流、土石流のほとんどが、糸魚川(いといがわ)市の早川谷(はやかわだに)沿()って北方へ流れ下っています。

 

過去(かこ)のマグマ噴火(ふんか)は4回あります。
 ①焼山(やけやま)誕生時(たんじょうじ)(約3000年前)
 ②鎌倉(かまくら)時代(13世紀(せいき)
 ③室町(むろまち)時代(14世紀(せいき)
 ④江戸(えど)時代(18世紀(せいき)
鎌倉(かまくら)時代と室町(むろまち)時代の噴火(ふんか)では、火砕流(かさいりゅう)は日本海まで約20km流れ下っています。溶岩流(ようがんりゅう)は、鎌倉時代には笹倉(ささくら)温泉(おんせん)のすぐ南まで到達(とうたつ)しており、室町時代には、火口の上に()り上がって、今の溶岩ドームをつくりました。今の焼山(やけやま)は「室町新山(しんざん)」です。

   

観測(かんそく)体制(たいせい)

観測体制(かんそくたいせい)(平面)

観測体制(かんそくたいせい)(イラスト)

地震(じしん)地下のマグマの動きをとらえます。
傾斜(けいしゃ)マグマの上昇(じょうしょう)による地面の(ふく)らみ具合をとらえます。
人工衛星(えいせい)地面の()(ちぢ)みをとらえます。
空振(くうしん)噴火(ふんか)をキャッチします。
望遠(ぼうえん)カメラ火山表面の変化を見ています。

噴火(ふんか)(そな)えて

最終(さいしゅう)のマグマ噴火(ふんか)江戸(えど)時代)から約250年が()ぎており、次のマグマ噴火に(そな)える必要があります。マグマ噴火は、先ず、水蒸気(すいじょうき)噴火から始まると予想されます。マグマ噴火へ(うつ)る時には、地下から大量のマグマが上昇(じょうしょう)してきますので、地震(じしん)計や傾斜(けいしゃ)計、人工衛星(えいせい)観測(かんそく)によってとらえることができると考えられます。気象(きしょう)(ちょう)が発表する情報(じょうほう)(もと)づいて、避難(ひなん)するかどうかが決められます。
マグマ噴火に移行(いこう)せず、水蒸気噴火で終息(しゅうそく)する場合もあります。その時は、次の水蒸気噴火までの時間の猶予(ゆうよ)が得られます。水蒸気噴火のたびに、発表される正確(せいかく)情報(じょうほう)を知っておくことが必要です。また日頃(ひごろ)避難(ひなん)訓練も大切です。

焼山(やけやま)登山

焼山(やけやま)活火山(かつかざん)です。下記の情報(じょうほう)をご確認(かくにん)後、登山(とどけ)を作成し、提出(ていしゅつ)してください。

新潟県(登山(とどけ)等、焼山(やけやま)登山に関する注意事項(じこう)資料(しりょう)等)

http://www.pref.niigata.lg.jp/bosaikikaku/yakeyama.html

気象庁(きしょうちょう)(新潟焼山(やけやま)の活動状況(じょうきょう)

https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/307.html

オンラインによる登山(とどけ)
山と自然ネットワーク コンパス

https://www.mt-compass.com/usage.php