フォッサマグナと日本列島
フォッサマグナは「大きな溝」
日本列島の真ん中には、大地をつくる地層を知ると見えてくる「大きな溝」があります。ドイツ人地質学者のナウマン博士がこの「大きな溝」を発見し(図1)、フォッサマグナと名づけました。フォッサマグナとは、ラテン語で「大きな溝」を意味します。ナウマン博士のフォッサマグナの東端がはっきりしないことから、現在は、図2左の範囲をフォッサマグナとしています(範囲についてはいくつかの説があります)。
大地の裂け目
古い地層でできたU字溝のような溝の大部分は、かつての海底にたまった新しい地層によって埋め立てられました。これらが隆起した後、焼山や富士山を含む、南北方向の火山列ができました。フォッサマグナは、日本列島がアジア大陸から離れる時にできた大地の裂け目と考えられています(図2右)。
糸魚川-静岡構造線
糸魚川-静岡構造線は、日本列島を地質学的な東北日本と西南日本に分ける断層であり、フォッサマグナの西側の境界断層でもあります(図3)。また、この断層は、北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界とも考えられていますが、両プレートの境界については、いくつかの説があります。
糸魚川-静岡構造線の断層は、山梨県早川町、山梨県北杜市などで見学することができますが、フォッサマグナパーク(図4)では遊歩道や解説板が整備され、もっとも気軽に見学できます。
図3
図4
小麦粉ときな粉で日本を作ろう(フォッサマグナ実験)
日本列島のでき方が簡単にわかる実験です。
弓なりに曲がった日本列島の真ん中に、隠れた地質の大きな割れ目(フォッサマグナ)があります。どのようにフォッサマグナができたのでしょうか。
小麦粉を使って簡単に再現できます。
割れ方が気に入らなければ何回も実験できます。