海岸で石を(さが)そう

1.海岸の石はどこから来るの?

 糸魚川(いといがわ)の海岸を歩くと、ヒスイをはじめさまざまな色や形、模様(もよう)の石があることが分かります。これらの石はどこから来たのでしょうか。

 糸魚川(いといがわ)の海岸で(さが)すことのできるヒスイは、元は糸魚川の山(おく)の川にありました。この場所は、小滝川(こたきがわ)ヒスイ(きょう)青海川(おうみがわ)ヒスイ(きょう)()ばれ、直径数メートルのヒスイ原石(げんせき)があることから国の天然記念物として保護(ほご)されています。巨大なヒスイ原石は、川の流れによって(くだ)かれ、小さな砂利(じゃり)となって河口まで運ばれます。そして、海流に乗って糸魚川の海岸にまき散らされます。このように、海岸にある石は、元々川の上流にあったものが運ばれてきたものです。そのため、海岸にある石を見ると、川の上流にどのような種類の石があるか知ることができます。

小滝川(こたきがわ)ヒスイ(きょう)

2.石(さが)しの注意点

 糸魚川は地形と地質(ちしつ)複雑(ふくざつ)なため、川の上流にはたくさんの種類の石があり、それらが海岸に流れ着いています。糸魚川の海岸での石(さが)しは楽しい活動ですが、以下のことを守って石探しをしましょう。

海岸での石(さが)

必要なだけ拾おう、楽しんだら返そう

糸魚川(いといがわ)はユネスコ世界ジオパークに指定され、石を守りながら利用する活動を進めています。糸魚川にはヒスイなどめずらしい石がたくさんありますが、これらも(かぎ)りある資源(しげん)です。めずらしいからといって10個、20個と拾うのではなく、必要な分を拾ったら残りは海岸に返し、必要以上に採らないようにしましょう。拾った石を家で楽しんだら、拾った海岸に戻しましょう。みなさまの取組みが、持続可能な石探しにつながります。

大きな石は拾わないようにしよう

海岸にある大きな石は、波で(くだ)けると何十個もの小さな石になります。そのため、大きな石を拾うことは、未来の何十個もの石を拾うことにつながります。石も(かぎ)りある資源(しげん)です。未来の小さな石のために大きな石は拾わないようにしましょう。

波が高いときの石探しは止めよう

天候が悪い場合、海岸に打ち()せる波が高くなります。このような場合は、絶対(ぜったい)に海岸に近づかないでください。海が()れた日に石(さが)しをすることは、危険(きけん)行為(こうい)です。また、波は(おだ)やかに見えても急に高くなることがあります。海岸に()を向けて石を探すことは止めましょう。

3.海岸で石を(さが)そう

色々な石を(さが)そう

糸魚川の海岸に落ちている石はヒスイだけではありません。お(はか)などの石材になる花崗岩(かこうがん)や、恐竜(きょうりゅう)の生まれる前の時代のプランクトンの死骸(しがい)が集まったチャート、磁石(じしゃく)に付く蛇紋岩(じゃもんがん)などさまざまな石があります。「石」という名前の石はありません。全ての人間に名前が付いているように、糸魚川の海岸にある全ての石に名前があります。ぜひ、石のリーフレットやいしのまち糸魚川のホームページ、フォッサマグナミュージアムの展示(てんじ)を参考にさまざまな種類の石を(さが)してみてください。

石のリーフレット

いしのまち糸魚川 ホームページ

石の名前を調べよう

石は動植物と(ちが)い、同じ種類でも形や色が(こと)なることがあるため、石の分類は(むずか)しいと感じるかもしれません。フォッサマグナミュージアムでは、石の鑑定(かんてい)サービスを無料で行っており、石の名前を知るお手伝いをしています。海岸に行く前に石について勉強したい場合や、石を拾った後に石の名前を知りたい場合にご利用ください。石の鑑定サービスには、利用日や個数に制限(せいげん)があります。(くわ)しくは、石の鑑定サービスのペーシをご(らん)下さい。

石の鑑定(かんてい)サービス

石を調べる道具

 石は、同じ種類でも形や色が違うことがあります。
石の種類を調べるにはどのような道具を利用したら良いのでしょうか。
糸魚川(いといがわ)の海岸の石を使って説明します。

マグマの石 火成岩

 石のまち糸魚川(いといがわ)には、たくさんの種類の石があります。
マグマが冷えて固まると石ができます。
このような石を火から成る石(火成岩)と呼びますが、どのような種類があるのでしょうか。
糸魚川の海岸の石で説明します。

石はどこで生まれる?

 糸魚川(いといがわ)の海岸に行くとヒスイなどさまざまな色や形の石を探すことができます。
このような海岸にある石はどこで誕生したのでしょうか?なぜ、糸魚川の海岸にはさまざまな種類の石があるのでしょうか?
フォッサマグナミュージアムのパネルを利用して説明します。